もしソクラテスが現代の婚活アドバイザーだったら、どんなアドバイスをするだろうか。
古代ギリシャのこの哲学者は、「無知の知」を説いた。
問答法で人々の思考を根底から変えた人物だ。
しかし、彼自身の結婚生活は歴史に残る「悪妻エピソード」として知られる。
自分の婚活が史上最悪だった哲学者が、他人の結婚を指南するとしたら——。
最悪の結婚経験者が、婚活の指南役に
ソクラテスの妻・クサンティッペは、歴史上もっとも有名な悪妻の一人だ。
口が悪く激しやすく、ソクラテスに怒鳴り続けたと伝えられている。
しかし、ソクラテスはそれを嘆かなかった。
むしろ「だからこそ哲学者になれた」と語ったとされる。
つまり彼にとって、逆境こそが思考を深める燃料だったのだ。
そんな彼が婚活オフィスを開いたとしたら——クライアントへの第一声はこうなるだろう。
「あなたは、なぜ結婚したいのですか?」
ソクラテス流・婚活面談が始まる
問答法とは、相手に問いを重ねて自ら答えを見つけさせる教育法だ。
ソクラテスはこれを婚活面談に全力で持ち込む。
たとえば、こんな展開になるだろう。
- 「理想の相手の条件は?」→「では、その条件はなぜ必要なのですか?」
- 「年収500万以上が条件です」→「あなたにとって、幸せとは何ですか?」
- 「優しい人がいいです」→「優しさとは、どういう状態のことを言いますか?」
あなたなら、このセッションについていけますか?
それでも、その問いが婚活の本質かもしれない
また、ソクラテスはお金を一切受け取らずに人々へ語りかけた。
そのため、婚活アドバイザーとして開業しても事務所の経営は即崩壊するだろう。
しかし、彼の問いは本質を突いている。
「なぜ結婚したいのか」を問われたとき、すぐに答えられる人は少ないはずだ。
とはいえ、その問いに向き合うことが、本当の意味での婚活の第一歩なのかもしれない。
「よい妻をもてば幸福になれる。悪い妻をもてば哲学者になれる」
これはソクラテスが実際に語ったとされる言葉だ。
史実では、妻クサンティッペは怒鳴り声で知られる激しい気性の持ち主だった。
しかし、ソクラテスはそれを不幸と捉えなかった。
苦しい状況が、より深く考える人間をつくる。
さらに言えば、「幸福」か「哲学者」か——どちらの道も捨てたものではないと彼は言う。
婚活がうまくいかないと感じているなら、その経験はもしかしたら「哲学者への道」かもしれない。
ソクラテスの思想をより深く知りたい方には、プラトン著・納富信留訳の『ソクラテスの弁明』(光文社古典新訳文庫)がおすすめだ。
現代語訳で読みやすく、哲学初心者でも彼の言葉の核心に触れられる一冊となっている。
また、婚活を本格的に始めたいなら、プロのサポートを活用するのも一手だ。
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悪い出会いも、見方を変えれば「哲学者への道」だ。
婚活がうまくいかないなら、まずソクラテスのように問い直してみよう。
「自分にとって、幸せとは何か」を。
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